ごあいさつ
2025年4月より、九州大学農学部附属農場の農場長を拝命いたしました穴井豊昭と申します。
本附属農場は、1921年(大正10年)に設立されて以来、九州大学農学部に附属する教育・研究施設として、100年以上の歴史を歩んでまいりました。設立当初は、福岡県糟屋郡粕屋町原町に約28ヘクタールの敷地を有し、その後、篠栗町での果樹園、高原農業実験実習場(大分県久住町)の開設など、段階的な拡充を経て、発展を遂げてまいりました。
農場創設100周年の節目にあたる2021年4月には、原町キャンパスから伊都キャンパスへと拠点を移し、新たな環境のもとで教育・研究活動を展開しております。
現在、附属農場では、学部生の実習や全学教育科目の開講、大学院での実証的な研究教育を通じて、農学における実践的な成果を着実に積み重ねております。これまでの主な成果として、以下のような取り組みが挙げられます。
• 「はかた地どりソーセージ(現:博多地どりのブルスト)」の開発(2008年)
• 三倍体無核ブドウ「BKシードレス」の品種登録(2011年)
• 「九州ブランドビーフ(Q Beef)」の大学ブランド認定(2012年)
• ブンタン三品種「寿刀白柚」「長三白柚」「俊平白柚」の品種登録(2023年)
• 高オレイン酸ダイズ品種「SKT01」の品種登録申請(2023年申請)
本学の「指定国立大学法人」構想においても、「環境・食料」は重点的な研究領域の一つであり、附属農場には、これらの分野における社会的課題に応える教育・研究拠点としての重要な役割が期待されています。
私たち教職員一同は、次世代の農学・農業を担う人材の育成に尽力するとともに、地域やアジアに開かれた実証ファームとしての展開、さらには産業界・地域社会との連携強化に取り組み、時代の要請に応える教育・研究の推進に努めてまいります。
今後とも、皆様の温かいご支援とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
2025年4月
九州大学農学部附属農場長 穴井 豊昭
沿革
1921年 | 福岡県糟屋郡粕屋町(旧:仲原村)に約28haの原町農場設置 |
1949年 | 原町農場約4haを農林水産省に所轄換えし、面積約24haに縮小 |
1965年 | 福岡県糟屋郡篠栗町(福岡演習林)の丘陵地帯に篠栗農場(果樹園5ha、放牧場14ha)を造成 |
1981年 | 大分県直入郡久住町(現:竹田市久住町)に高原農業実験実習場を設置、動物生産部門発足 |
1984年 | 原町農場に研究実習棟完成 |
2008年 | 高原農場実験実習場が78haに拡充 |
2021年 | 原町農場100周年 |
2021年4月 | 伊都キャンパス農場開校 |
組織図
農場概要

農学部等事務農場担当事務
〇農場担当事務
〇障害者雇用